名古屋でのライブが終了し、今回のツアーも今日のZepp東京公演を残すのみとなりました。楽しかったツアーも今日で終わってしまいますが……こういうとき、僕はなんともいえない寂しさを感じます。ほんとに、なんとも言えないですね。言えば陳腐になりそうで。
われわれゴーイングはもう10年近くツアーをやっているわけで、こういう状況はそりゃもう、何度も経験してはいるんですけれど。それでもやっぱり「もうすぐツアーが終わる」というときって、いつも必ずこんなことを思うんです。
ずっと続けばいいのになあ、と。
楽しいことは、いつまでも続かない。奇跡だと思っていたことも、時間が経てば幻想だったんじゃないかと思えてくる。ついさっきまで僕はずっとそんなことを考えていて、果ては人間の存在そのものについて、なんて悲しいんだろうと思わざるを得ませんでした。まあ、次のツアーもすでに決まっているわけで「なにを馬鹿な」という思いは僕の中でもあるんですけれど。でもね、そういうことじゃないんです。何かが終わるっていうことは。何かを本当に好きなんだな、と感じるときってやっぱり、その何かが終わりそうなときなんです。
ナイーブになってる場合じゃないんだけどなあ。こういうとき相談できるニャンコ先生がほしいですが。フィドルはちょっと、違う地平にいますね。今。
芥川龍之介の小説が沁み入るこの頃、とりあえずわたくし、今日のライブを最高のものにするべく、大至急眠りたいと思います(眠れるのか?)。
写真はダイヤモンドホールの楽屋付近で発見した天使。よく見るとガムテープで固定してあります。いったい誰が。