of Montreal

スタジオ作業終了後、小宮山雄飛さんに招待していただいたDJイベントに行ってきました。実のところ、僕はそういう深夜のクラブスペースというところがあまり得意ではないのですが、今回はof Montrealのライブがあると知って即断しました。見ようと思っても、これはなかなか見られないですからね。ライブはというと、編成は簡素、演奏は素朴でした。でも「ごく当たり前に音楽を抱きしめている感じ」がとにかく素晴らしかった。本当は手元なんかもよく見たかったけど、会場は大盛況で、割に身長のある僕でもケビンの顔を見るのがやっとでした…。残念。ライブ後は（やっぱり）クラブの空気に馴染めなかったのですぐ帰ってきましたね。みんな朝までやってるのかな。まあ、適当にがんばってください。そして雄飛さん、どうもありがとう。

静寂

レコーディング期間に入ると、誰とも話さないで１日を過ごす、ということがたまにあります。スタジオで作業がない日は主に自宅でアレンジを詰めたり、歌詞を書いたりしているので、必然的にそうなってしまうんですね（今日は事務所と連絡をとる必要があったので、声を発しましたが）。でも特に時間をかけて集中作業したい時には、電話、アラーム機能のついた時計、インターフォンなど、不意に音の鳴るようなものはすべて電源を切ります。僕は頭の回転が速い方ではないので、自分のペースで物事を進められるかどうか、その点が重要になってくるのです。そして、静寂もまた音楽だと僕は考えます。音楽というのは人がゼロから作っているわけではなく、初めからすべての人の目の前にあるものです。解釈の違いによる表現の差こそあれ、結局それを感じるか、感じないか、ということだと思います。自分とまったく違う表現をしている人を見ても「ああ、この人には僕と同じものが見えている」と感じることは多々あります。守護霊が見えるか、見えないか、みたいなものですね（ちょっと違うかな…）。その点、武満徹という作曲家は異常に鋭利な感覚をもっていたんだな、と思います。聴けば、字義通りの「音」だけで音楽が成り立っていないことが誰の耳にもわかります。そういえば武満さんの曲の中に「雨の樹」というタイトルを見つけた時は、なんだかすごく嬉しかったな。たかだか数年前のことだけど、懐かしい。僕も歳をとったのかも。

マウイ

そういえば、去る１１日はマウイの誕生日でした。マウイというのは、僕が使っているアコースティック・ギターのモデル名で、正式には「マウイ・ワーウィ」といいます。指板を除いたすべての部分に「ハワイアン・コア」というハワイ産の木材が使われているので、この名前がついたんですね（長いので僕はマウイと呼んでいますが）。僕がこのギターを手に入れたのがつい先月、でもそれなのにどうして製造日がわかったのか、というと、その理由は「シリアルナンバー」にあります。ギター本体に刻印された製造番号、これの読み方がきちんと保証書に書いてある。それによると、僕のところにあるマウイは２００３年１０月１１日、アメリカのモンタナ工場で、その日１０本目に作られたギターである、ということがわかります。満２歳ですね。ふじおさんがまだ１歳半なので（推定）、彼らはほぼ同年代ということになります。木材の楽器の音は経年変化するので、年を追って彼らの成長を見ていくのは面白そうです。「幼少期の音はこうだった」とか。「でも７歳でちょっとグレた」とかね。グレないでほしいな。

スタート

リニューアル予告を出してから、もうずいぶん時間が経ってしまいましたが、ようやくこちらのページも公開の運びとなりました。長かったですね。もうやめちゃったんじゃないかとか、なかったことにしようとしてるんじゃないかとか、まあ、色々憶測はあったことと思いますが、そんなことないです（確かに一時期ちょっとさぼったけど）。実際、このページはプレート・テクトニクスのような緩慢さで、じわじわと更新作業が進んでいました。現在もそれは進行中です。というのは、実は、まだアーカイブが整理できていない状態なのです。でもそれはまあ、おまけみたいなものだし、なにより日々忙しいし、時間があるときに少しずつ更新していけばいいんじゃないかと考えたので、さしあたりこのウェブログとフォーラムだけスタートさせることにしました。以後、活動の近況をここに書いていきます。時々くだらないことも書くかもしれませんが、怒ったりカミソリ送ったりしないでくださいね。