ぼくはワルター・ギーゼキングというピアニストが好きなのだけど、この間なんとなく古本屋を覗いたら偶然、そのギーゼキングの著書(自伝的回想記)を発見しました。ギーゼキングはとても有名なピアニストなので、たぶん今でもぴかぴかの新装版が出回っているだろうな、とは思いましたが、40年前のしぶい装丁に惹かれて結局購入してしまいました。値段も1000円と手頃だったし、ざっとページを繰ってみたところ書き込みもなかったので、いい買い物じゃないかと思ったんですね。
ところがこの本、実は二個所だけ書き込みがあったんです。古書の書き込みにはまあ色々あって、文章の一部に傍線が引いてあったりだとか、ページの余白にメモ書きがしてあったりするものまでありますが、これはそのどちらでもありませんでした。写真をクリックして、拡大表示でご覧ください。なんと「校正」です。ぼくだったら誤植を見つけても勝手に脳内で正しく変換して読み進んでしまいますが、これを書き込んだ人はどうやら本当に我慢ならなかったらしい。赤鉛筆でびしっと直しています。たしかに「誌上」は対象が雑誌の場合に使う表現で、新聞の場合は「紙上」が正解です。はい、たしかに。でもこれってわざわざ書き込むようなことなのかなあ……。
ちなみにもう一箇所は「推賞」が「推奨」に直されています。前後を読んでみると、ここは褒めるという意味だけでなく「他人に勧める」という意味が含まれていることがわかります。なのでこれも正解。
たった二箇所だし、まあいいか、と僕は思っていますが。でもこれが的外れな変な校正だったらイライラしていたかもしれないなあ。
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投稿情報: agtluxj osewa | 2008年8 月 1日 (金) 19:11
こんばんわ。初めて書き込みます。
理由は、今日初めて丈さんがDr.をたたく姿をNHKホールで拝見したからです。この記事は既読でしたが、書き込みする勇気ができました。私は校正者です。競馬場のおじちゃん同様、赤鉛筆を持ってさまざまな文章に赤入れ(指摘)をします。まさに写真のように!
あははー。
ずっとこういう風に書きたかったのだけど、なかなか投稿ボタンを押せませんでした。
でも今日初めてGoingのライヴを見て、この記事を書いてる丈さんを目の当たりにして、至極嬉しくてコメントを残すことを決意しました。
かっこよかったです。
これからも益々ファンになりますし、このブログも好きになります。
今日はステキなライヴをありがとうございました。次回作も楽しみしています。
投稿情報: ダリオ | 2008年1 月21日 (月) 00:36
丈さん、おはようございます。
私も誤字は気になる方ですが、本に直接は書き込みません。
この記事を読んで、「校正」を趣味にしている叔母さんが出てくる「ミーナの行進」という本を思い出しました。作者は小川洋子さんです。美しい小説なので、よかったら読んでみて下さい。オススメです。
いよいよ、さかさまワールドツアーのファイナルの当日となりました。今日は寒さ厳しいようですが、NHKホールが熱気に包まれるライブとなりますように。
私にとって新年初ライブでもあり、とても期待しています!
投稿情報: moe | 2008年1 月20日 (日) 06:30
こんにちは。
私は誰も気にしない様な細かい事が気になるタイプなので
赤で書いた人の気持ち、ちょっとわかるなぁ(笑)
「赤で校正」もしかしたら本職(出版関係とか)の人なのかな?
前の持ち主を想像すると古書はますます楽しくなりますね。
そして昔の本の装丁って今の本には出せない味があって大好きです。
ではまた〜
投稿情報: 金ゴン | 2008年1 月14日 (月) 15:24
失礼しましだ校正"でした
投稿情報: つぶきち | 2008年1 月14日 (月) 01:37
フフフ…
自分は気付かないでしょう…。その間違いは…。初めて聞いた言葉でしたんで…(照)
しかし、良かったです。
訂正が間違いじゃなくて…イライラとモヤモヤでそのページに、ツッコミの嵐です。しかし、何故出版社は……
またいい本に出会えるといいですねΣd(゚ワ゚)グッ
投稿情報: つぶきち | 2008年1 月14日 (月) 01:32
丈さん、こんにちは☆
私も新書だけでなく、古書をよく読みますが、
やっぱり残念な事に書き込みだったり、マーカーされてる本に出合うことがあります。
でも、それが的外れな記述だったりすると、一気に興味が失せちゃって困ります。
(私は付箋にペタっと貼っとくタイプです。)
今回は正しく校正されれてたので問題なかったみたいですが、
的外れな変な校正だったら、大好きなワルター・ギーゼキング氏の著書を
読むのもツライですよね。
イライラせずに済んだので、それだけが何よりか、と。
私も是非、ギーゼキング氏の著書を読んでみたいものです。
寒さ厳しい今日この頃、ライブも残り少なくなりました。
お身体、ご自愛下さいね。
投稿情報: しお | 2008年1 月12日 (土) 12:49
丈さん、こんばんは。
古本屋での発見っていうのは、新刊書店でのそれより運命的な気がしますよね。その本が自分が生まれる以前のものだったりしたらなおさら。
書き込みがあったのは残念ですが(でも校正っていうのは珍しい…)、書いた人のことを考えるとちょっと楽しくないですか?
私もよく書き込みつきの古本を買ったりしますが、その書き込みについて考えると、見知らぬ前の持ち主と交流しているような気持ちになったりします。
ただし、私も書き込みはしない派ですが(笑)。
投稿情報: うさぎや | 2008年1 月12日 (土) 01:29