仕事の合間に外を出歩いていたときのことです。見たところ小学校にあがったばかりかな、という小さな女の子と、その母親が僕の前方を歩いていました。いまの子はかっこいい服着てるよなあ、二十数年前のキンカ堂じゃこんな服絶対売ってなかったもんなあ、などと思いつつ(上尾の話です)、歩幅が大きい僕は自然彼らに追いつき、追い越そうというところまで近づきました。すると、その親子のなにげない会話が耳に入ってきます。
「◯◯ちゃんも、××ちゃんも、消しゴムをなくすの」
そのときすでに僕の脳内では小学校低学年の教室風景が。誰の目にも留まることなく、コロコロと床を転がっていく角の取れた消しゴム。あとで掃除の時間になって、自分のなくした消しゴムがちりとりの中でホコリにまみれているのを発見すると、なんか複雑な気持ちになるんだよな。ああよかったとは思うんだけど、同じくらい残念でもあるという。
そんな僕の勝手な思いをよそに、へえそうなの、と相槌を打つ母親。子どもは元気に続けます。
「でもわたしはなくさないよ。わたしの消しゴムには、消しゴムの神様がいるの」
ぱっと目の前が開けた、という感覚がこのときありました。詩を読んで感動したときの気持ちにも近いです。「あ、出会った」と直感する、静かな衝撃とでも言うか。だって「消しゴムの神様」ですよ。なんか気の利いたこと言おうと思っても、こういう表現はなかなかできたものではない。背中で聞いたその言葉に、僕はとても感銘を受けたのでした。いいセンスしてる。
最近話題の「ルー語かるた」も、また違った意味で衝撃でした。「仏のフェイスもスリータイムズ」というのが、けっこう好きです。
おはようございます。
子供の感覚ってびっくりしますよね〜
通勤電車内で小さい子たちが居るとついつい聞き耳たててしまいます。
数年前、部屋の片付けをしていたら小学校の時の卒業文集がでてきました。何気なく見ていたら、「好きな言葉」が寄せ書きの様に書かれているページが。
おっ、と思い自分は何を書いたのかな?なんて探していたらびっくり!
大人の自分が予想だにしない言葉が書かれていました…
「なんでこんなこと書いたんだ!?」
子供の自分に大人の自分がびっくりなんて〜いまだになぜそれを書いたかは思い出せません(笑)う〜ん子供ってすごい…(子供の描く絵も大好きなんだなぁ。それは絵の神様でしょうか)
そしてルー語。テレビとかで言っているのを聞いているとついつい言ってみたくなる。声に出したいルー語。
ではまた!
投稿情報: 金ゴン | 2007年12 月17日 (月) 05:36
丈さん、こんにちは。
そのコはきっと素直な子なのでしょうね。かわいい。
私は...そのくらいの年齢のときからずっと、
いつも物に対しては心の中でありがとうを言ってました。
...っていうとなんかおかしいけど。
例えば、歯磨き粉がなくなってカラのチューブを捨てる時、
心の中で「ありがとう」とか...。
物にも気持ちがあるような気がして、
心の中でそう思うような子供でした。
でも、それを親や周りの人に聞かれるのが恥ずかしくて、
心の中で言っていたんです。
口に出せなかった。
だから、その女の子は素直でいいなって思いました。
どうして私は素直に口にできなかったんだろうって、
そこにちょっとドキっとして、過去の自分を考えてしまいました。
消しゴムを、無くさないようにしてくれる神様もいるけど、
わざと、無くすようにしむける神様もいる。。。
大人になると、ついこんな結論を考えちゃったりして。
こういうコメントをして、今の自分を知ることになります(・ω・;)へへ。
それにしても、ルーさんカルタ、おもしろい。
見つけたら買っちゃいそう☆
投稿情報: こん | 2007年12 月13日 (木) 13:43
丈さん、こんばんは。
私も本日「音楽と人」を読んで、「消しゴムの神様」のことが気になっていました。そういうことだったんですね。
「小さきものに神(魂)は宿る」という言葉を聞いたことがあるのですが、まさにその通りですね。消しゴムにも、言葉にも、その女の子にも。
子供の言葉と言うのは率直で、かつ不思議ですよね。なんでそういうふうに言うのか、今となってはまったくわかりません。小さい子と話をしていると、自分も子供のころはこんなふうに奇妙な発言をしていたんだろうな、としみじみ思います。
投稿情報: うさぎや | 2007年12 月12日 (水) 23:44
丈さん、こんにちは。
初めて書き込みさせていただきます。少し緊張してます(^^;)
「消しゴムの神様」…どんな神様なんでしょうね~。
ステキな言葉と出会った時って、確かに「衝撃」なんですよね。
小さな稲妻が自分の中をすとーんと落ちていく…そんな感じ。
子供が作る言葉に、時々すごいものを感じる時があります。
しかし、どこで覚えてくるんでしょうね?
投稿情報: みりあ♪ | 2007年12 月12日 (水) 23:05
丈さん、こんにちは。
子どもって、ほんとこっちが思いもつかないような
「なんてステキなの!」って言葉を時々何気に発するので
ビックリすることが結構あります。
本人は決して狙ってるわけでもなく、大真面目なんですよね。
うちの子も時々そういう「!!」ってことを言ったりするのですが
(なんせ親バカです・笑)
そういうの、ちゃんと何かに書きとめておかないとなーなんて
思ったり。すぐ忘れちゃうもので(汗)。
大きくなった時、「こんなこと言ってたんだよ」って教えてあげたい。
「仏のフェイスもスリータイムズ」
あはは!PCの前で笑っちゃいましたよ。ルーさん今年は
ほんとに大ブレイクですね。
ルー語かるたってあるの、知りませんでした。
お正月はこれで遊んでみるかなぁ(笑)。
投稿情報: nao | 2007年12 月12日 (水) 18:06
丈さん、何度もスミマセン。
↓下記のコメント、同じものが2つ続いているので、1つ削除して
下さると助かります。
お手数おかけしてスミマセンm(_ _)mペコリ
投稿情報: moe | 2007年12 月12日 (水) 18:03
丈さん、おはようございます。
「音楽と人」の丈さんのページを読んだ時から「消しゴムの神様」という言葉が気になっていたので、詳細がわかって嬉しいです。ありがとうございます。
子供の何気ない一言は、余計なものがなく真っ直ぐな気持ちが伝わってきますね。
ひねって考えた言葉では太刀打ちできない潔さを感じます。
もしかしたら神様は遠くにいる大きな存在ではなく、身近なそこここにいるのかもしれません。丈さんが出会った女の子の 「え、気づかないの?」と無邪気に笑う顔が、目に浮かぶようです。
投稿情報: moe | 2007年12 月12日 (水) 09:08
今の子お洒落ですよね。うちの子のクラスにはファッションリーダーは居ないようですが、でもさすがにとんちんかんな装いの子は見かけません。高学年のお洒落なお嬢さんは、目の保養になりますー。
子供から生まれてくる言葉に、時々笑っちゃうくらいの驚きを貰います。最近、漢字ノートにひとつふたつ例文を書いてるんですけど、もうそれがよくって。(親馬鹿かも?!)
そのお嬢さん、どんな表情でお母さんに話してたかと思うと、じわーっと暖かくなります。
ルーさんのカルタですか!知りませんでした!うはー!
活字読むだけでも、何かついモノマネしたくなりますね(笑)
投稿情報: 双葉 | 2007年12 月12日 (水) 03:45
引き続き更新ありがとうございます。
楽しく読ませていただきました。 お母さんと女の子の情景が思い浮かびます
「消しゴムの神様」素敵な、子供らしい言葉ですね、その「神様」は彼女の 頭の中で どんな姿なのでしょうか?ね。聴いてみたかったです・・
丈さんの その言葉で「ぱっと開けた」 「出会った」っていう感じ
その言葉を そのまま 丈さんに GOINGに お返しします(笑)
GOINGを聴いていて あーすごい、この歌詞 メロディ 自分の感性が、ウルウルしてしまいます。
話しはそれてしまいましたが、子供の頭の中は 大人の想像とは違う世界ですね
現在21歳になる娘が 3歳ぐらいの頃の話しです
4歳上の、兄がいて 彼が小学校に通い出した頃。娘は ランドセルや小学校にすごく憧れていて、
ある日、いつもどおり 小学校から帰ってきた 兄が
「お母さん! ランドセルの中、おもちゃ、だらけやった 教科書も全部なかった かんちゃん(娘のニックネーム)や!これやったの!」 見ると、ランドセルの中は、娘の小さなクマさんや 娘の大事なお人形でいっぱいでした
私はそれを見て 真剣におこってる(学校で先生に叱られ、友達に笑われ)息子をよそに・・
笑いころげてしまいました。 その事を娘に聞くと 「かんちゃんはまだ学校に行けないから、かんちゃんの代わりに、くまさんや大事な、お人形達に 学校へ行ってもらった」って言いました。
何も知らないで、クマさん達を入れて学校に、行った息子も
可笑しいし・・
子供の発想はすごいです
そんな娘も21歳、その気はまだありますが(笑)、残念ながら、かなり普通の人になってきました。
「ルーかるた」の存在を知りませんでした。
勉強(笑)しておきます。丈さんには教わることばかりですね
来年のお正月は 「ルーかるた」を家族でやることにします。
投稿情報: Emiko・Y | 2007年12 月11日 (火) 21:47
丈さん、こんばんは☆
「消しゴムの神様」なんて、考えて出てくる表現じゃないですよね。
純粋な感性だからこその表現なんでしょうね。
そんな瑞々しい表現に感銘を受けた、
丈さんの感性もやはり素晴らしいですよね。
私はどちらかと言うと、後者「仏のフェイスも...」の方に興味が(苦笑)。
そんなルー語にも違った衝撃を受けた、とのことなので、
今後はルー語変換サイトも覗いてみて下さいね。
こちらもなかなかのものですよ(笑)。
投稿情報: しお | 2007年12 月11日 (火) 20:07
あぁ、
目の前がぱっと開けるというのわかります。
そういうものに出会えた瞬間というものって、
それもまた宝物ですよね。
宝探し。
あ、みつけた。みたいな。
子供はきっと、もっとものすごくそんなことが得意なのでしょうね。
投稿情報: SKIP* | 2007年12 月11日 (火) 16:37