スタジオワークを終えたその足で別のスタジオに行く、あるいはラジオ放送局に行く。事務所に行くビクターの会議室に行く。そういったことであれば、なにも僕にとって特別なことではありません。しかし今日は特別でした。なぜなら僕は今日、スタジオワークを終えたその足で茨城県まで行ってきたからです。それも急いで。走って。なぜだかおわかりですか?
今回の写真がその答えです。東京公演は仕事が丸被りだったので、今回こそは、なんっとしても観ておきたかった。とくに機会がなかったので言ったことなかったと思いますが、僕は「サンティアーゴ」以来のチーフタンズファンなのです(でも不運なことに、ライブは未体験)。そもそもは高校生の頃、スペインの「ミジャドイロ」というトラッド・グループに熱をあげたのがきっかけで(チーフタンズのアルバム「サンティアーゴ」はミジャドイロが得意とするガリシア地方のトラッドを取り上げた作品)、その後はミジャドイロよりもチーフタンズをよく聴くようになりました。カナダとかフランスとか、他にもケルト音楽文化圏はありますが、僕の場合はガリシアから入ったというわけです。しかしまあ、そんなこと今はどうでもいいですね。僕が言いたかったのはそんなことじゃないんです。
正直言って「筑波かあ、ちょっと遠いかな」と思った瞬間もありました。スタジオを出たあと、帰って「刑事コロンボ」のDVDが観たい気も、ちょっとしました。いいんですよねピーター・フォーク。でも行ってよかった。初チーフタンズ、感動しました。今のところ生涯最高の感動です。僕の文章力ではとてもその感動を説明することはできないように思われるので、どのようであったか、ということについては書きませんけれども。
こちらの写真は、パディ・モローニさんのサイン。「アリガート」というありがたい御言葉とともに、いただきました。大切にします。