あることに気がつきました。僕は今まで、作曲やアレンジなどの作業を机に向かって(楽器やパソコンを使いながら)ずっとやってきたのですが、ここ最近の忙しさもあって、ふと、移動中に本を読むのをやめてみようと思ったのです。仕事の続きをやってみようと。そうしてみたら、なんということだろう、街の中でも、電車の中でも、これがまったく問題なく進むんです。仕事場でじっ……とイメージするものよりもむしろ、浮かんでくる音楽は新鮮であるような気もします。今まで「けっこう歩くなあ」と思っていた道のりも、こうしてみるとあっと言う間で、いま僕は「こんなことに、なぜ今まで気がつかなかったのか」という思いでいっぱいです。自分の作曲ペースが遅い原因も、結局これだったのではないかと思い至りました。読書が好きだったのと、録音機器を扱うのが好きだったことが災いしたんだな。
しかし気づくのが遅かった。ロンドンのプリムローズ・ヒルを散歩していたポール・マッカートニーが、春の香りが漂ってくるのを感じて、思わず「だんだん良くなってくるな!」と言った話なんか、僕は好きで覚えていたし("Getting Better"という曲を着想したときのエピソード)、身近な友人、長嶋さんがときにモバイルギアで書いているということだって頭に入っていたはずなのに! 「外で作る」という発想が僕にはずっとなかった。まあ、気づいただけいいのか。
いちばん気持ちよくイメージが膨らむのは、駅のプラットフォームです。どうも、適度に騒音があるくらいがいいみたいです。タクシーはまったくダメですね。不意に話しかけられるので。
ところで今、どうしようかと考えている問題があります。山崎ナオコーラさんの『人のセックスを笑うな』が面白かったので、続けて『浮き世でランチ』を読んでいた矢先に、この気づきはあったのです。僕はいつこの続きを読めばいいのだ。続きが気になって仕方がない。
創作活動というのはひらめきから膨らんでいくものだと思っています。
内部からふつふつと湧き出るものもあるとは思いますがが、外からの刺激がそれよりも多いのではないでしょうか?
少なくともわたしはそうで、わたしの創作というとイラストなんですけど、まぁ趣味程度ですけどね、やっぱり自分の中にないところから刺激を受けないと描けないんです。
心の中を描く方もいらっしゃいますが、わたしにそれは難しすぎるし。
でも、好きなことじゃないと「ながら」ってできないなぁ。
通勤時間は極力仕事のことは考えたくないし、休みの日には仕事したくないし。仕事は嫌いなので…。
それを効率よくやらないと、時間外に仕事をするハメになるんですよね。
好きを仕事にしている丈さん、やっぱり仕事ですから納期もあるでしょう。
仕事のくくりは「効率よく」がいいんでしょうね。
わたしはそれがへたくそですけど。
投稿情報: 藍子 | 2007年2 月20日 (火) 23:15
フィドルはこうの・L・たけひろがコーラも着想したかも。
投稿情報: BlogPetのフィドル | 2007年2 月18日 (日) 15:04
丈さん、こんにちは♪
相変わらず、お忙しいようで...素敵な楽曲を製作しているかと思うと頭が下がります。
で、お悩みの
>はいつこの続きを読めばいいのだ。続きが気になって仕方がない。
解決されましたか?
私も移動中には『音楽』か『読書』なタイプなので、
中途半端なところで読むのを止めてしまうと、続きが気になって仕方ないです。
(例えば、降りなきゃいけない駅に着いた、とか)
何だろ、引っ掛かっちゃうんですよね(^^ゝ
これだけは移動中でも、ランチの際でも、寝る前にでも読んじゃった方が。。。
で、面白い!と評判の山崎ナオコーラさんの2冊の本、Getしました!
早速読ませていただきます♪
まだまだ寒い日が続きますが、お身体ご自愛くださいね☆
投稿情報: しお | 2007年2 月18日 (日) 13:04
丈さん、こんにちは
僕も気づけばちょっとした空き時間にいつも本を読んでいるので、丈さんにならって明日からしばらくやめてみようかと思います。
この試みを考えるだけで今からわくわくしてきました!ありがとうございます。
まちがいなくナオコーラさんの『人のセックスを笑うな』は傑作ですよね。映画化もされるようなので大注目です
ナオコーラさんのサイトも面白いのでぜひのぞいてみてください。
勝手な思い込みなのですが、なんだかナオコーラさんは丈さんととっても気が合うような気がします。けだるい文体が笑えますし。
投稿情報: てつ | 2007年2 月18日 (日) 12:56
こんばんは、ジョーさん。
簡単です。移動中に制作活動をして、仕事場で机に向かって本を読めばいいんです。
私の場合、読書は外より内のほうがはかどります。今すぐにでも読みたいっていう本を持ってても、絶対移動中には読みません。だってもったいないですよ、外にはいろいろな面白いものやことがあふれてますもの。逆に本を読む時って受け身になるので、街の音とか人の声とか他からのアプローチがないほうが楽なんです。
先人も「書を捨てよ、街へ出よう」って言ってますしね、ジョーさんもばりばり外へ出かけてばりばりいい仕事して下さい!(なんか変な文?)でも忙しいからって、本を読む量を減らしちゃだめですよ。河野丈洋ブックレビューの愛読者をがっかりさせちゃいけません。(これも変な文?)
投稿情報: 銀色 | 2007年2 月17日 (土) 22:28
丈さん、こんにちは。
私も学生時代にレポートを書くときなど、「さあやろう」と思ってとりかかるより、なにかの片手間にふと考えた方がいいフレーズ・発想が出てくることがよくありました。
机に向かうとどうも煮詰まってしまいますよね(苦笑)。
本を読む時間についてですが、寝る前なんかはいかがでしょうか?
私は移動(通勤)が自動車なので、その間に本を読むことがほぼできません(長い信号待ちなんかにちょっとずつ読んだりはしますが)。
なので今は休日と、寝る前30分くらいが読書タイムになっています。
本を読んでいると適度に目が疲れて眠たくなるので、寝つきの悪い私にはちょうどいいです(笑)。ただし数がこなせないのが難点ですが。
投稿情報: うさぎや | 2007年2 月17日 (土) 15:44
またまた、おはようございます。
通勤時間が長い私の移動中の時間は、現在5択です。
寝る、音楽を聞く、本または雑誌を読む、考え事をする、編み物をする。
だいたい昔からこんな感じでしたが、去年から「編み物をする」が
加わりました。趣味で編み物をするのですが、読書と一緒で
途中でやめられない危険を伴う作業なんです。うっかり寝る前に
編み始めたら最後、毛糸が1玉終わるまで編みたくなるんです。
そこで通勤電車で比較的座れる区間がありまして、その時間と
会社のお昼休みの後半30分だけ、編み物をする時間にしています。
そんな隙間収納ならぬ隙間時間に読書なんてどうでしょう?
以前、話が出ていたお風呂で読書とか(笑)
やりたいことや、やらなくてはいけないことがたくさんあるのは
大変だけど幸せなことだな〜と思います。
ではまた!
追伸:「胸いっぱい」のPV見ました。
ちょうどその日とても悲しいお知らせを聞いていて、
とても落ち込んでいました。でもそんな中見たPVが、
とても明るくて笑えたので(ゴーイングの意図と違っていたら
申し訳ないですが…)見てよかったな〜と思いました。
あんなことしちゃうなんて、ゴーイングの状態がすごくいいんだなぁと。
投稿情報: 金ゴン | 2007年2 月17日 (土) 06:43