ホムンクルス

電子辞書の回で書いた「ホムンクルス」がどうにも気になっていました。英和辞典で出てこないとなると、英語ではないな、というわけでドイツ語の辞書を引いてみると、ありました。

　　　Homunkulus　＜男性名詞＞　（ゲーテのファウストに出てくる）人造の小人。小人間。（博友社「木村・相良独和辞典新訂」より引用）

ファウストに出てくる人造人間…これはただごとではないですね。中村航さんなら、ここで「言葉の意味はよくわからんが、とにかくすごい自信だ」という名フレーズを引用するのではないでしょうか。しかし、辞書の簡潔な説明だけではまだうまくイメージができなかったので、インターネットで検索してみることにしました（余談ですが、自宅で調べものをするとき、面倒でも僕はこのようなプロセスを経ることにしています。インターネット検索は手軽ですが、情報量が莫大だということは、そのぶん誤った情報も多く含まれているということですから）。

　　古くから西洋で語られてきた伝説で、精子や生き血、馬糞を用いて手のひらサイズの人造人間を生み出すといわれる錬金術の一種。

公開されている情報を総合すると、だいたいこのようなことになります。これはますます、ただごとではないですね。もっと情報はないかと探していると、『ホムンクルス』という書名が出てきました。これだ、僕の知りたいことはこの中にある。これはきっとホムンクルスを中心に西洋の伝説について書かれた研究書に違いない。そんな気がして、僕は即、その本を注文したのでした。
しかし、後日その本が届いて、がっくり。それは『ホムンクルス』と題された、漫画だったのです…。一応ぱらぱらと内容を見てみましたが、そこにはもちろん、僕の知りたいことは一切書かれておりませんでした。自分の行動が早計だったとはいえ、これには久々がっくりきたなあ。ちなみにその漫画は素生にあげました。予想以上に喜んでくれたので、作者さんの意志は無駄にはなっていないと思います。よかったよかった。しかしやはり、インターネットには罠が多い…（勝手にはまってるだけですが）。
今回の写真は先日の満月です。月明かりをじっと見ていると、心が静まる気がします。

Comments

[投稿情報: ゆたか]

こんばんは。
興味のあるお話だったので、たまらずコメントさせていただきます。

ホムンクルスももちろん、西欧の伝説のたぐいには興味深いものが多いですよね。
私が一番印象に残っているのは、聖人の遺体からは腐敗臭ではなくよい香りがするという伝説です。
講義で聞きかじった程度の知識なのですが、16世紀にヴェサリウスが書いた『ファブリカ』という解剖書には、森の人（オランウータン）までもヒトの一種として載っていたりするそうです。もしかしたらホムンクルスも載っているかもしれません。
そうでなくても、ガイコツがポーズをつけていたりするようなイラストが満載なので（背景まで描き込んでありました）、医学書というより美術書的な観点から楽しめるのではないでしょうか。
ちなみに漫画ではありませんのでご安心ください（笑）

[投稿情報: 蜜柑]

「ホンムルクス」この漫画もってます（苦笑）。
書物に関しては雑食な私は少年漫画だろうが青年漫画だろうが文学小説だろうがライトノベルズだろうが・・・おもしろそうと思ったものには手を出します。
好きな小説は剣客商売（爆）。若年寄ですよ。今、ほしいのは「雨月物語」・・・ええ、友達にはまったく理解されません。

満月の写真綺麗ですね。私は赤い月を見ました。月って不思議・・・。

[投稿情報: チャア]

再び、コメントを残させてもらいます。
ホムンクルス、、。
すでに丈さんの今日の投稿のタイトルですね。

その本文を読み始めたら、２つのことが同時に起きた気がしました。
僕の右目のほとんどは、６行目の辺りで「、、、、、手塚（治虫の単行本）であったかな？」と思い、
僕の左目のほとんどは、画像を捉えていました。「、、、トンネル？」と。
恐らくは、左目のほとんどが先ではないのか？。
画像から放たれた「光のようなもの」を　認識して
「あれはいったい何なのか？」と、すでに首を右に傾けていただろう。
文字を読むのではなく、眺めていたのか、ぼくは始めから読み直してることに気がつきました。

文と写真に関連性がないと、うん、おもしろいですね。

[投稿情報: 金ゴン]

おはようございます。
うさぎフォーラムの方はじっくり書きたいので週末までの宿題にします。
ホムンクルス。
気にはなっていて、ぼんやりこういうのだよな〜とマンガを読んで
（ちなみに「ホムンクルス」とは別のマンガですが（笑））
思っていたのですが、丈さんのブログを読んでふむふむと。
学生の頃は図書館に行って調べものするの大好きだったのですが
最近はめっきりネットが多いです。
落ち着いたら久しぶりにゆっくり図書館にでも
行ってみようかな？なんて思いました。
追伸：満月の画像、きれいですね。
満月を見ると落ち着かなくなるのは私だけでしょうか？！